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お彼岸の中日となる3月20日、尼崎市で新たな道路が開通しました。それは、尼崎市の北部を東西に結ぶ「園田西武庫線」。産業道路の交差点から、藻川を渡り、園田へと至る道路です。路線の両端は、西が武庫之荘方面、東は大阪方面に至る道路と繋がっています。本道路の開通によって、様々なエリアが一本の道で結ばれることとなりました。

尼崎は大阪方面へ車で通勤する方も多く、特に市内北部は慢性的な渋滞に悩まされており、そうした渋滞の緩和も期待されています。

そんな「園田西武庫線」は設計から全線開通まで、約30年もの長い歳月を要しました。道中には大規模工場があったり、河川や鉄道の線路があったりするので、工事自体も難しいものだったでしょう。加えて、近隣の方々への説明や利害調整も必要です。すでに発展した都市で新たな道路を通すには、計り知れない労力がかかるのです。

さて、お寺ではお彼岸の時期に「二河白道のたとえ」という物語を味わいます。「二河白道のたとえ」とは中国の僧・善導が『観無量寿経疏』で説いた、人間の煩悩と阿弥陀仏の救いを二つの河と白い道にたとえた物語です。

二河白道のイメージ(生成AIで作成)

向かって右側の荒波が立ち込める河は、欲望に溺れる様子を表しています。そして向かって左側の炎が燃え盛る河は、欲望が満たされない時に生じる怒りの心を表しています。その間に狭くて白い道があり、その道を歩んでゆくと苦しみから離れられた仏の世界に参ることができる、というものです。
一人の行者がその道を恐れながらも歩んでゆく様子を物語として残し、私たちが煩悩を抱えながら阿弥陀様に導かれている姿に例えられました。

その道は阿弥陀様が仏になられる前、法蔵菩薩の時に「すべての者を極楽浄土へと生まれさせたい(救いたい)」と誓いを立てられ、果てしない修行を重ねられて用意してくださった道です。その道は、迷うことなく浄土へ至る確かな道です。しかし、街の道路とは裏腹に、道があってもなかなか通ろうと思えない私の姿があります。自らが抱える煩悩の罪深さにただただ気付かせていただくばかりです。

そんな私たちをめがけ、対岸から「大丈夫だから、こちらへ来なさい」と阿弥陀様が呼びかけてくださっているのです。その呼び声を今日も聴かせていただきながら、お浄土への道を歩ませていただきましょう。

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