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西性寺がある兵庫県尼崎市は、アニメの「忍たま乱太郎」の原作者、漫画家の尼子騒兵衛(あまこ・そうべえ)さんの出身地として有名です。「忍たま乱太郎」とは、戦国時代を舞台に 猪名寺乱太郎、摂津のきり丸、福富しんベヱの3人組を中心に描いた忍術学園の物語で、登場する人物名には、「七松」や「食満」、「塚口」など、尼崎の地名が多く使われています。

そんな、忍たま乱太郎の原作である漫画『落第忍者乱太郎』35巻では、こんなセリフがあります。

「強力な武器、さらに強力な武器、それに勝つ強力な武器・・キリがない」

忍たま乱太郎の世界でも戦があり、忍術学園の生徒たちが、ひょんなことから「ホウキタケ城」忍者勢と「オニタケ城」忍者勢との戦いに巻き込まれる話の中で、火薬研究家の「早すぎた天才」氏が、ホウキタケと手を組んで新型の武器開発を行っていることが判明。その際に、忍術学園の教師をつとめる土井半助先生がつぶやいた言葉です。

漫画なので、忍者勢の対立に巻き込まれてしまう様子が面白おかしく描かれていますが、現代社会に問いを投げかける言葉とも読み取れるでしょう。

今日も世界では悲しみを生む戦乱・戦禍が続いています。また、長い歴史を通して人類が持つ武器も、時代が下るにつれて強力になりました。素手から石へ、石から弓矢へ、弓矢から鉄砲へ、そして鉄砲からミサイルへ……土井先生の言葉の通り、武器の進化にはキリがありません。

それは、強くなりたいという欲望の心や、憎いもの、都合の悪いものを遠ざけようとする怒りの心といった「煩悩」の現れと言えます。そして、人間である限り煩悩は尽きることがありません。「もっと」を求め続ける心が、武器の進化にも色濃く反映されています。

そして、戦争は遠く離れた土地で行われているものだと、他人事にしてはいけないことも大切です。私たちもまた、都合が悪いものに直面したとき、言葉から腕力へ、そして凶器を持つようになりかねない暴力性を備えていることを自覚せねばならないでしょう。

浄土真宗が拠りどころとする仏の阿弥陀さまは、様々な縁を通して、煩悩を抱えている私たちの姿を照らしてくださっています。自らの凡夫性を自覚するということは、阿弥陀様のおはたらきが至り届いているということでもあります。この度は忍たま乱太郎の、土井先生の言葉を通して、仏の智慧を聴かせていただきました。

ちなみに、土井先生のモデルになったのはなんと浄土宗の宗祖 法然上人。親鸞聖人が「生涯の師」と仰がれたお方です。なんでも尼子騒兵衛さんは京都の佛教大学出身で、25歳という若さで知識や武芸にも精通する土井先生の経歴を考える際、『法然上人絵伝』を見て閃いたのだとか。「聖地」として多くの人が尼崎を訪問するきっかけを生んだ「忍たま乱太郎」にも、仏縁が恵まれていました。

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